エシカルなひと、もの、ことインタビュー<いただき膳 円山公園店さん>
身体によい美味しい食材をもっと広めたいという思いで農業からレストランへ
いただき膳札幌円山公園店代表の春山亜季子さんにインタビュー。
―2013年オープンということですが、オープンしたきっかけは
「『食べるものは心と体につながっている』ということを意識するようになり、はじめは美深町で自然農法の農業をチームで営んでいました。その中で、獲れた良い産物をもっと多くの方に食べてもらうにはと思い、加工品生産を始め、その後、もっと身近に食べてもらいたいと思いレストランを立ち上げました。農業をやっていたチームメンバーが各地でオープンしており、1号店はロンドン、そして2号店が札幌の当店で2013年にオープンしました。今は全国各地にあります」
―農業からどんどん発展していったのですね。素材へのこだわりは
「人間は食べたものでできています。どのような命を自分の中に入れるかは重要です。大事にされなかった命(丁寧に育てられなかった動物など)は身体の中に素直に吸収されないのではと思います。命として大事に育てられてきたものを扱うことが素材へのこだわりです。」
―だからこそのヴィーガン料理(動物由来のものを使わない料理)なのですね。
「そうですね。基本的には野菜や穀物だけでも十分で、実際に私自身もそういった生活で身体が良くなっています。二児の母であり、そして現在妊娠中ですが、とても健康です。そして環境にもいいんですよね」
―自分自身で実感されているからこそ、説得力も増しますね。食材については、北海道産のもの以外にもスコットランド産の「しおむぎ」など世界中のものを扱っていますね
「地産地消が基本ではありますが、常に『流れていたい』という思いもあります。多くの人とかかわりあって、新しい風を入れるためにも各地域の良いものを積極的に取り入れていきます。直営農園が世界中にあるので各地の安心できる素材を扱うことができます。」
丁寧に育てられたものを丁寧に調理する、一見素朴なことこそぜいたく。
―「素朴かつ贅沢」というコンセプトに込められた想いは
「塩がベースでしょうゆ、みそ、油というシンプルな調味料で作っています。素朴だけれど丁寧に調理して素材そのものを味わうことこそ贅沢だということを感じてほしいです」
―忙しく、なかなか手間をかけられない現代の方に食生活を改善するための簡単にできるアドバイスをお願いします。
「詳しいアドバイスをすると1時間以上かかってしまいますが(笑)、食生活を改善するには、基本の3つが重要で、その3つはお塩、お水、穀物です。それらを変えるだけでも変わると思います。」
すべての命が喜ぶ、そんな波をつくることができたら
―今後の夢、実現したいことは
「多くの命をみんなで分かち合える、当たり前のことができたらいいと思います。よい食べ物は人間の本来の姿に導くと思っています。すべての命が喜べば社会全体がいい方向に進むんじゃないかって。良い食を提供することはその人を幸せにして、その人の周りも幸せにします。そして周りの人もその周りの人に…という循環が広がっていけばと思っています。そんな風に、『いただき膳』を通して命が喜ぶことが波になっていったらと思います。」
幸せとは。
―素敵ですね。もう答えは伺っている気もしますが、改めて、『幸せ』とは
「本来の自分自身であるときが幸せだと思います」
本来の自分自身の声に素直になってお店を営んでいる春山さん自身がそのことを体現していました。そのための食生活。少しずつでも改善していきたいですね。
いただき膳 札幌円山公園店
『素朴かつ贅沢』をコンセプトに、食の大切さを伝える場(レストラン)
住所:札幌市中央区南2条西23丁目2-1
電話:011-676-8436
営業時間
11:30~15:00 17:00~21:00 平日
11:30~21:00 土曜
11:30~18:00 日曜
(17:00以降はディナーコース予約制)
定休日:月曜ほか
ホームページ:http://itadakizen.com/sapporo/
お弁当専門店「Myakuya Deli」も大通にあります
○有機・オーガニック ○ヴィーガン ○環境に配慮
<いただき膳さんおすすめのお店>
自然食の店 まほろば
取材記事はcomming soon…