エシカルなひと、もの、ことインタビュー< あいの里ギャラリー さん>
作り手を大事にしたインテリアや雑貨で生活をより豊かに
海外から仕入れたこだわりのインテリアを中心に生活雑貨や洋服などを販売する「あいの里ギャラリー」の萩原郁子さんにインタビュー。
札幌ではあまり手に入らないような海外ブランドを取り揃えています
―2014年にオープンとのことですが、きっかけは
「主人が戸建て住宅を手がける建設会社(有限会社 萩原建設:hagiken)を経営していて、ただ建てるだけでなく家具の設計をし、ひとつずつの住宅に合う家具やインテリアも揃えてモデル住宅として販売するようになり、そのインテリアの提案を私が担当していたんですよね。最初は海外のインテリア雑誌を参考に見様見真似でやっていたのですが、内覧会に来られたお客様から『インテリアだけほしい』と言われることが多くなってきたんです。それで、もともと倉庫だったこの場所を改装して、モデルハウスにコーディネートしたいものを仕入れて販売するスタイルに。『見せる場所』という意味を込めてショップではなく『ギャラリー』にしました。どこにでもあるものではなく、札幌ではあまり手に入らないものや見かけないものを置いています。ブランドとしてはウィリアムモリスやアレッシイ、ジョージゼンセン、フランクロイドライトなどがあります。」
―ウィリアムモリスのバッグや壁紙、ファブリックパネルは珍しいですね。
「ウィリアムモリスの独特のデザインが好きで、200年以上前のデザインなのに、今尚、新鮮で飽きの来ないところが、魅力を感じます。そんなモリスの世界を気軽にインテリアやファッションとして取り入れていただける様にカーテン生地をアレンジして一つひとつ手作りで制作しております。」
―ウィリアムモリスは手工業を大事にしてきた方なのですよね
「『アーツアンドクラフツ運動』のきっかけとなった人であり、大量生産が広がっていた時代に、作り手は単なる『労働者』ではなく、プライドを持って物作りをする『Craftsman』であることを説き、労働の喜びや手仕事の美しさを見直そうという活動をしていたんです。」
―作り手を大事にする考え方はエシカルにつながりますね。
使う人だけでなく、作る人も豊かになることを念頭においています
―そのほか、商品を選ぶ基準は
「お店は札幌中心部から離れた所にあるので、『ここに来てよかったな』と思えるような厳選したものを選んでいます。そして、hagikenの会社理念『住む人も作る人も豊かになる』を受け継ぎ、あいの里ギャラリーでは『使う人も作る人も豊かになる』を念頭に、便利で生活の一部でも豊かになるような喜ばれる商品セレクトをしていきたいと思っています。さらに、今後は一つひとつ大切に手作りで作られたものをより多くご提案できるお店にしていきたいです。」
イベントやレンタルスペース運営も行っています
―イベントもたくさん行われていますね。
「マルヤマクラスでマルシェを行ったり、大丸・三越に出店したりしています。中央区付近に住んでいてなかなかあいの里まで来られないお客様もおりますので、中央区でのイベントは好評いただいています。また、毎年7月には当店で大きなイベント『あいの里エキシビション』を開催します。道内外で活躍されている作家さんや飲食店さんに集まっていただいてブースを設けたイベントを行います。」
―そして、店内ではカフェスペースもありますね
「コーヒーやスイーツを提供しています。また、レンタルルームになっているのでワークショップの開催もできます。」
―今後の目標などはありますか
「細く長くコツコツと、というのがモットーなので、自分が好きだなぁ、幸せだなぁと思う仕事を細くでも『やり続ける』ことをまずは大事にしていきたいです。」
―萩原さんにとって幸せとは
「大好きな仕事を通して、お客様や異業種の方々、お店のスタッフ、たくさんの方に出会う事ができて、女性として、経営者として色々な事を学ぶ機会が増えたことがとても幸せだなぁと感じます。そして、お客様がうちのお店で、お気に入りの物を見つけて頂き、喜んでいただいた瞬間がとても幸せで、ショップ運営の原動力になっています。個人的には子どもが4人おりますので、休日のお出かけや子どもたちとの時間がやっぱり幸せですね。」
あいの里ギャラリー
ライフスタイルを充実させる為のインテリアや生活雑貨を揃えたお店
住所 札幌市北区あいの里4条6丁目17-13
電話番号 011-770-4400
定休日 火・水曜
営業時間 11:00~17:00 木~月曜
HP: http://ainosato-gallery.com/
○作り手にこだわった家具・雑貨
<おすすめのお店>
・a petits pas(アプティパ)
・ひやま農場