エシカルなひと、もの、ことインタビュー<SANO MIKIさん>
自然素材のコスメで肌にも心にも色をつける
専門学校や海外などでメイクの講師をしつつ自然素材のコスメを使ったワークショップを開催しているSanoさんにインタビュー。
―美容・メイクの仕事に長年携わってきたsanoさんですが、自然素材のコスメ作りをはじめたきっかけは
「20年ほど前、アメリカへメイクを学びに留学していたころ、NYでマクロビオティックやベジタリアン、ヴィーガンの文化に出会いました。NYではそのころから浸透していて、衣食住まで徹底していたんです。とても勉強になりましたね。食だけでなく着るもの、身に着けるもの、化粧品にも必要なことだと思いました。それで私も今まで使っていた服や革製品などを全部捨てて、徹底しはじめました。」
―それで自分の専門であるメイク・コスメも自然素材を使うようになったのですね。
「一時期は矛盾を抱えていました。人間が生きていること自体が自然を壊しているのではと思ったり…。そこまで考えて苦しくなってしまったときもありました」
―確かに、そうですよね…考えすぎると辛くなりますよね…。
「究極は”循環”だと思います。長く使ったりリサイクルしたり自然染料で染め直したり、自然に還せる素材を使ったりして良い循環ができればいいですよね」
―循環を考えることで自然との共存ができるのかもしれませんね。
―自然素材のコスメはオリジナルの作り方なのですね。
「日々研究です。どの材料をどれだけ入れるとどんな風になるか、うまくいくこともあれば失敗もある。常により良くなるよう研究しています。」
―とても綺麗な発色ですが、原料は何ですか?
「Mica(雲母)が原料です。それに天然素材で着色しており、様々な色が楽しめます。Micaはキラキラとした輝きがあることが特徴的です。」
―天然素材でこんなに綺麗な発色でキラキラと輝くのですね。
「はい。ただ、天然素材が100%安全、安心、どなたにも大丈夫とはいえません。天然ゆえに強かったりもします。」
メイクはコミュニケーションツール。肌だけでなく、心にも色がつきます。
―Sanoさんにとってメイクとは
「人とのコミュニケーションツール。顔に色を付けることで心にも色が付く。元気になって輝いたり誰かに会いたくなったりする。自分をもっと構ってあげたくなる。そんな風に自分に自信がついていく姿を見るのが好きです。本来すっぴんが一番美しいとは思うのですが、「ナチュラル」=「何もしない」ではない。さらに魅力を引き出して自分を大切にするためにもメイクは重要だと思います。」
―メイク以外に、ヨガもやっているそうですね。
「はい。仕事でベトナムに行ったときに出会って、精神的なバランスを保つために必要と感じ、今は講師もやっています。また、2011年から年に1度、『ヨギ市』というイベントも開催しています。私にとってヨガは気付きのツール。」
―今後やりたいことは
「コスメの子ども向けワークショップもやりたいです。子どものうちの経験ってとても大事だと思うんです。最近の子はなかなか自分で考えようとしなかったり、あきらめることが多かったりするように感じるので、自分の発想でモノづくりをする機会を増やせたらいいなと思います」
幸せとは
―SANOさんにとって幸せとは
「わたしのメイクでしあわせな気持ちになれる人がいてくれる。それがわたしの幸せのひとつ。あとは、幸せって誰かを思えること。大切な人の存在、愛する人がいることが幸せ。」
メイクは肌だけでなく、心にも色を付けることができる。本当にそうですね。自然素材で自分の魅力を引き出せたらとても素敵なこと。新たな自分に出会うことで新たな幸せが舞い込んできそうですね。
SANO MIKI
Make up アーティスト
札幌ブライダル専門学校メイク講師
札幌ビューティアート専門学校メイク講師
全米ヨガアライアンス200ほか取得
ヨガイベント『ヨギ市』開催
定期的に手作りコスメカラーワークショップを開催
ホームページ:http://mikisano.jimdo.com/
ワークショップ情報「NATTY MAKE UP」
https://www.facebook.com/Natty-make-up-1439241946317716/
○自然素材
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